
はじめに:全29業種の中でも「注意」な2つの業種
建設業許可には全29の業種が存在しますが、手続きや要件の面で特に注意が必要なのが「電気工事業」と「解体工事業」です。
どちらも他業種と同じ感覚で申請を進めようとすると、「要件を満たしていなかった」「追加の届出が漏れていた」といった事態に陥りがちです。特に、許可取得後も営業所技術者(以降「専技」)を正しく配置し、事業を継続していくためには事前の正しい理解が欠かせません。
今回は、この2業種で絶対に押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。
1. 電気工事業の注意点:「10年の実務経験」だけではダメな理由
建設業許可では、原則として「10年以上の実務経験」があれば専技になれるルール(学歴等による短縮あり)があります。しかし、電気工事業においてはこの「単なる10年の実務経験」は原則NGとなるため、最大の肝となります。
- 電気工事士法との兼ね合い(資格が必須)
無資格での電気工事施工は「電気工事士法」で禁止されています。そのため、たとえ10年間現場に携わっていたと主張しても、「電気工事士の資格を持たずに施工した期間」は正当な実務経験としてカウントされません。
※自治体や地域によって確認基準に多少の差異はありますが、基本的には資格(第一種・第二種電気工事士など)に基づいた実務経験でなければ専技として認められません。 - 「みなし電気工事業者」の届出が必要
建設業許可(電気)を取るだけでは不十分です。実際に施工を行うには、別途「電気工事業者営業届出(みなし電気工事業者)」を提出しなければ法令違反となってしまいます。
「専技になれる人がいなくて許可が維持できない…」ということにならないよう、資格保持者の配置と将来的な専技の継続体制をあらかじめ考えておく必要があります。
2. 解体工事業の注意点:資格・登録の切り替えと専技要件
解体工事業は、全29業種の中でも2016年に新設された比較的新しい業種であるため、実務上の注意点が多々あります。
- 都道府県の「解体工事業者登録」からの切り替え
建設業許可がない状態で500万円未満の解体工事を行う場合、都道府県への「解体工事業者登録」が必要です。建設業許可(解体)を取得した後は許可へ一本化しますが、タイミングを誤ると無登録期間が生じるリスクがあります。 - 専技の要件(講習や実務経験の追加)
土木施工管理技士や建築施工管理技士などの資格で解体工事業の専技になる場合、資格の取得時期によっては「登録解体工事講習」の受講や実務経験の追加証明が必要になります。
まとめ:専技を維持し、安心して事業を続けるために
電気工事業も解体工事業も、単に「書類を揃えて許可を取る」だけでなく、関連法令との兼ね合いを踏まえて正しく専技を配置し、事業を継続させていくことが極めて重要です。
「うちの現場経験は専技として認められる?」
「今後の専技の交代や維持に問題はない?」
こうした判断は地域ごとの運用差異も含め、専門的な確認が必要になります。
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